ヒトリダチ

2011年 06月 29日 ( 1 )

2011年 6月28日(火) 晴れ ②

宮崎県串間市大字串間 2324-1:
南那珂森林組合(みなみなかしんりんくみあい)

鹿児島港で自転車の2人と分かれて、そこから桜島フェリーで東側に渡り、宮崎の森林組合がある串間市に来ました。

串間市のすぐ北にある日南市には「飫肥杉(おびすぎ)」という400年の歴史を持つ杉の森林があります。
日南市では、南那珂森林組合をはじめ、木に携わる関係者、木材以外の関係者や、デザイナーと協力して「obisugi design」というプロジェクトチームをつくりました。obisugi design では、飫肥杉を活かした家具の製作を行っています。飫肥杉でのモノづくりを通して、地域全体の魅力を多くの人たちに知ってもらうための取り組みを行っています。

多くの油分を含み、水に強く、弾力性のある特徴から造船材として使われていた飫肥杉。その杉材を改めて見つめ直し、飫肥杉やその地域の魅力を発信していこうと力を入れています。その意気込みは、市役所に「飫肥杉課」が出来ているほどです。

今日はobisugi designの担当の方にお話を伺ったのですが、気が付けば3時間も話をしていました。しかも明日は製材所や木工所なども見学させてくれることになりました。その献身的な対応に感動し、今後も頑張ろうと改めて思いました。

飫肥杉や、宮崎県の森林管理の特徴を幾つか挙げます。

・油分を多く含んだ飫肥杉は、湿気や虫に強く、弾力性があるため耐震建築にも適している。(やちむんの里の大嶺 實清さんのギャラリーも飫肥杉で建てられていました。)
・一般的な植樹は1㌶(100×100m)に約3000本に対し、飫肥杉は700~1000本。そして間伐や枝打ちを行わない。
・温暖な気候から、関東や東北より1.5倍ほども成長が早い。
・伐採方法は「間伐」ではなく「皆伐かいばつ(決めたエリアを全部伐る)」。そして、その際のルールやガイドラインを徹底管理することで、自然災害にならないようにしている。
・植樹の苗をつくる方法として、杉の葉を枝から採り、それを植えると根が生えてくるそうです。これを「挿し穂」といいます。
・現在主流の「人口乾燥」より、なるべく「天然乾燥」での製品づくりを行なう。時間(コスト)はかかるけど、飫肥杉の油分を活かすには天然乾燥が良い。
・人口乾燥は、120度くらいの窯で1~2週間。天然乾燥は屋外に保管して2~3ヶ月。人口と天然の間をとった60度での低温乾燥という方法もある。
・日本の建築材の売り上げは宮崎県が1番。しかし林業全体の課題は多いので、様々な努力が必須。
・いい材料はあるけど、需要が少ないために伐ることが出来ない。高齢になった地主も山を手放す人が増えている。
・obisugi design で生活に身近な家具をつくり、そこから飫肥杉やその地域の魅力を広めることで、森林と経済の循環を良くするきっかけづくりを行っている。

などなど、いろいろなお話を伺いました。その地域の気候や環境、林業によって木の育て方や伐採などの管理方法が異なることが分かり、とても勉強になりました。

a0199145_2321444.jpg
デザイナーや地域の協力で出来た質の高いパンフレット。地域の飫肥杉に対する想いが伝わってきます。

a0199145_23215913.jpg
端材を利用した「繰り返し使える割り箸」もつくられていました。箸袋にいろいろな情報やメッセージを印刷することあるそうです。パンフレットと割り箸はいただいたものです。
[PR]
by nipponhike | 2011-06-29 14:22 | ■見学