ヒトリダチ

2011年 10月11日(火) くもり

夜の森番たち

旅から帰ったら、ブログを見ていた兄が一冊の本をくれました。それは「斎藤純」という作家さんの「夜の森番たち」と題された小説の文庫本でした。

斎藤純さんは、クルマ、オートバイ、テニス、音楽や芸術が好きな作家さんで、この人の小説にはそれらがよく登場します。その描写のリアルで素敵な表現が、それぞれの物語に上手く溶け込み、読む人を引き込ませます。この人の本は兄の影響で良く読んでいました。

そんな作家さんが、「マタギ」を題材にした小説を書いていたようで、兄がわざわざ買っておいてくれたのです。兄ちゃんありがとう。

この本は、マタギの里である阿仁地方にもほど近い、田沢湖周辺の地域が舞台の中心になっている物語です。

目先の利益だけを考えた森林開発。それを賛成する村人と、反対する外からの人間の、それぞれの立場の違いや想い。「森林=資源=お金」としか考えない国のやり方。でも、多くの人が開発の恩恵を受けているという事実。

人間と自然はどうやって共存していくべきか、縄文の時代を今に受け継いできたマタギの歴史や精神を通して、人と森の関係や、生きることそのものを考えさせられるような内容を、東北を旅するような感覚で読むことが出来る一冊。岩手県盛岡市出身である作者の、森に対する愛情がとても伝わってきます。

この本を読んでみて、僕が今回の旅で、見て、聞いて、感じてきたことの総復習+αな内容に驚きました。自分の足で手に入れた情報によって、本に書いてある内容の殆どをすんなり理解できたことも、素直に嬉しかったです。

兄は本の内容までは知らずに買ってくれたそうですが。

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by nipponhike | 2011-10-11 16:57 | ■日記