ヒトリダチ

2011年 9月24日(土) 雨 のち 晴れ ④

秋田県北秋田市阿仁打当陣場1-39:阿仁クマ牧場

マタギ資料館から数分のところに「クマ牧場」があることが分かったので、閉園ぎりぎりでしたが行ってみることにしました。

本州に棲息するクマは「ツキノワグマ」、北海道には「エゾヒグマ」というように、はっきりと別れています。ここのクマ牧場には100頭ものツキノワグマが飼育されていました。そして、僕はクマを見るのは初めてです。

園内をひと通り周ったあと、係りの人にいろいろ聞いてみました。ここのクマは少数の野生から少しずつ繁殖させて現在の数になっているということで、殆ど野生ではないそうです。僕は、里に降りてきて帰らないクマを保護しているのかと思ってましたが、違いました。

里に降りてきたクマは基本的に「猟友会」の人たちが対応します。人に危害を与える危険性が高い時は射殺されてしまうのですが、阿仁町では「奥山放獣」といって捕らえたクマを山の奥まで運び、トウガラシ成分のクマスプレーを浴びせて逃がすことで、里に降りて来ないようにするやり方で対応しているようです。

でも、クマは早朝に栗や柿を食べに来て、人間が起きる前に山に帰ることが多く、クマが現れる場所もだいたい分かっているので、人が気を付ければ大きな問題にはなりにくいそうです。昨日のおばあちゃんの話と重なります。

係りの人はクマは増えても減ってもいないという考えでした。でも正確な答えは無く、大学や一部のグループで研究や調査はしているけれど、クマの専門家という人は殆ど居ないそうです。クマは一日に20km以上も歩くこともあり、行動範囲が広い動物なので、調査が難しいということも教えてくれました。実は謎の多いクマですが、棲み分けさえ出来ていれば謎のままでも良いかなと僕は思います。

a0199145_19123997.jpg
僕はここを見て、正直に言うとかわいそうだなと思いました。下は全てコンクリート。木や緑は無く、クマの数に対して場所が狭い。時間が来ると餌が与えられて、それの繰り返し。ここで何か調査をしているわけでもないそうです。

わいどの木の社長が言った「動物は獲って食べるもの」の意味が少しわかった気がします。野生に生き、人間に負けたら食べられる。不自由に飼われるよりよほど自然だなと思えたのです。ただこれは、自然に対する感謝の思いがあってはじめて成立することです。やはり、マタギの精神ですね。
[PR]
by nipponhike | 2011-09-25 19:40 | ■見学